アル女性の連絡先を知りたいと、電話があった
ろれつが今一つ回らないので、瞬時に高齢者とわかった
知っている情報は、以前の勤務先と名前だけ
詳しい事情を聞いてからと、面会の約束をすると
約束の30分も前に、自家用車で事務所に来てくれた
ろれつが回らないのは、入れ歯のせいで、顔色のいいおじいちゃんだった
よっぽど急いでいたのだろう
お茶を差し出す準備中に、話し始めた

一人暮らしのインターホーンが鳴ったので
玄関に行くと、60歳位の女性が突っ立っていた
「以前に訪問介護で何度か来たモノです。」と言うので
10年前に死んだ妻のことだと思い、玄関先で話し込んでいたら
お金を貸してほしい話になったそうだ
世話になったことだし、可愛そうな顔をしていたので貸したそうです
女性は免許証をみせようとしたが、おじいちゃんは
「そったらのいらね、はー、来んな」と冷たい口調で言うと
玄関にあったチラシに名前を書いて出て行ったそうです
自分のせいで死んだら・・と思うと、心配でたまらない
おじいちゃんが、ディサービスへ電話をしてみると
現在は居りません、以前いたかどうかまでは個人情報なので・・・
という回答だったらしい。今や当然の対応である

連絡先を知ってどうしたいのですか?と聞くと
「金は、どんでもいい、元気だばそれでいい。」と言う
お金を貸した挙句、人探しにお金を使うのか・・(-_-;)
女性の顔や格好も、よく覚えていないというし
まさかと思うが、書いた名前が嘘だったら探せない
もう少し様子を見るということで、依頼はお持ち帰りしてもらった

今回のように、配偶者が先に亡くなったりすると
心の穴が開いたままの高齢者が多くいます
孤独な高齢者は、話し相手を欲しがっています
寂しさは心にスキマを作ってしまいます
そんな心の隙があるところに
詐欺師が現れて、優しくされて、恋愛感情が芽生える
恋愛感情が熟したタイミングで金品を要求し始めます
若い人でも、好きな人が困っていたら断るほうが難しい
楽しい時間を過ごしたら、後戻りをしたくないものです
しかも怪しいと感じていても
騙されていると思わないようにするところがあります
詐欺師はこんな心の隙につけこんでくるわけです

大分前だけど、金遣いの荒くなった父親に
娘さんがおかしいと気づき、お付き合いをしている
シニアな女性を調査した結果、既婚者だったことが判明したのだが
父親は報告書を手にしてみても
「ダマされていない」と言い張ってたからな～(-_-;)
詐欺師は口が上手いので騙されていることに気づけずに
ドンドン被害が拡大する恐れがあります

■孤独 ■お金 ■健康
高齢になると3つの大きな悩みがあります

一人暮らしの高齢者はとにかく寂しいので
会話をしてくれる人を欲している
老後資金を心配している人は働かずに
お金を生もうとするから投資詐欺にあったり
治りもしない高額な健康機器を買ったり
うちの母親は、サメのエキス入りなんたらを何年も飲んでましたが
ひとつも良くならず、年間9万ほどの定期購入を解約させたことがあります

数日前には高齢の女性から、こんな電話がありました
一緒の部屋に寝ている夫が夜中にいなくなり
数件隣の女の所へ、夜這いをしに行くので浮気調査をしてほしい
翌日、やっぱりな・・と思われる電話がありました
孫と名乗る男性からでした
おばあちゃんは、ボケはじめています
何かを思うと、いろんなところへ助けを求め、電話するんです
警察には頻繁です。ですから、お約束のご相談には、行けません
とのこと(-_-;)
このまま、依頼まで受けたら、ある意味、私が詐欺師に
と思うと助かりの電話でした

詐欺の被害にあわないためには
「もう歳だから」と引きこもらずに
集まりに参加するなどしたりして、心の隙間を埋めましょう
家族の方は定期的に、連絡をとるなどして
話を聞いてあげるようにしてください
人間関係に満足している人ほど騙されにくいものです(*^^)v

最近の事件で思ったこと
運転免許更新は70歳過ぎたら
初めて免許を取るときのように実技テストも必要ではないだろうか
駄目なら免許返納。これが、高齢者を守ることだと思う