【不倫慰謝料を請求する際に必要となる証拠】について
八戸シティ法律事務所の木村哲也弁護士から承諾を得てニュースレターを元に
探偵目線を含めてコメントします
https://www.hachiben.jp/newsletter/

■どのような証拠が必要となるのか?
不倫の証拠としては、二人でホテルに入ったところを撮影した写真やビデオが代表的です。
また、それ以外でも相手方が不倫の事実を認めたことがわかるメールや
書面(手紙、誓約書など)性行為の様子や肉体関係があったことを前提とする内容が
記載されたメールやＬＩＮＥなどは不貞の事実を客観的に証明できる証拠となります。

■証拠はなぜ必要なのか?
不倫慰謝料を請求する場合には、相手方が不倫の事実を否定してきた場合に備えて
不倫の事実を証拠によって証明できるようにしておかなければならない。
当初は、不倫の事実を認めていたものの、後になってから一転して
不倫の事実を否定して争ったケースも実際にあります。
その為、相手方が不倫の事実を認めている場合でも
十分な証拠を確保しておくことが理想的です。

●ヤリタイだの会うべだの、メールのやり取りは頻繁だったので、調査を依頼
調査の終盤にやっと一度のホテルの出入りを押さえて調査を終えた
その数か月後に、依頼人から電話がありましてね
夫曰く「疲れていたからコーヒーを飲んでいただけだじゃ」と男女関係を否定
しかし、裁判ではメールのやり取りも含めて証拠として提出したところ
不貞行為が認められ、慰謝料をきちんと貰った。とありました

●千本桜を見に、不倫女性とドライブ旅行へ
歩いているとき、ずーっと手を繋いだり組んだりしている様子を撮影してて
対象者らが車に乗るところまで、撮影していたのですが
「それは、俺じゃない。加工したものだ」と裁判で反論した夫がいましてね
それは、調査初日の映像だちゅーの(笑)
その後、複数回の証拠を押さえておいた依頼人の勝利でした
やはり十分な証拠、直接的な証拠は必要のようです

■証拠についての注意点
ただ単に仲良くしているような内容のメールやＬＩＮＥ
あるいは、二人で一緒に写っているだけの写真では、不倫の証拠としては弱いです。
裁判では直接的な証拠であることが求められます。
《第三者を不倫があったことは間違いないと説得》できるものでなければ
裁判では良い結果は期待できないということです。
メールやＬＩＮＥであれば、単に頻繁なやりとりがあった
というだけでは不倫の証拠になりませんし
あいまいな表現では足りず(様々な言い訳をされてしまう)
《肉体関係があったと分かるようなかなり直接的な単語》が用いられていなければ
不倫の事実を証明することは難しくなります。
写真については、相当親密であることが第三者からもみてわかるような様子でないと
不倫の証拠としては、かなり弱いです。
法律相談の際に
「間違いなく不倫している。証拠のメールや日記もある」というお話を聞いて
実際にメールや日記を確認すると弁護士から見れば
「不倫の事実を証明する証拠としては弱い」と感じることが、しばしばあります
不倫慰謝料を請求する際には不倫の事実を裏付けるための十分な証拠があるかの検討が
先ずは必要となります。

●近年、異性遊びをしていることがバレる第一位はスマホ、メールやＬＩＮＥからです
スマホを覗いてから、当社に浮気調査の相談をしてくるケースが過半数以上です
どんな内容がスマホ内にあったのかを一番初めに聞きます
そのやり取りを証拠写真として押さえているかどうかも聞きます
『昨日のセックスは、最高だったよ』
『また、エッチしたいよ』
『妻と別れて、お前と一緒になりたい』
こんな内容が頻繁だったら、慰謝料を頂戴するのには、探偵は不要かもしれません
十分な証拠になりますので自分で押さえましょう

メールのやり取りが、頻繁なんだけど、男女を思わせない内容の場合
肉体関係があったと分かるようなかなり直接的な単語が無い場合
相当親密であることが第三者からもみてわかるような様子が無い場合
証拠集めのための探偵調査をしてから、法律家へ相談するのがベストかもしれません

慰謝料を請求する際に必要なのは
【不倫の事実があったことの裏付け】
【不倫の事実を客観的に証明できる証拠】となります