４年前の話である、依頼人には妻と子供がいる52歳
誰かから金をゆすられているということだった
【不倫していることをバラされたくなければ金を準備しろ】
という内容の手紙が写真付きで会社に送られてきていた
待ち伏せしていたかのように良く撮れていた、ホテルの出入りの写真だった

金の取引内容は、【男は下手なまねをするから不倫している
女に100万円を渡しその女に指定場所に来させろ】という内容だった

我々のミッションはその女に渡した金の行方調査だった
女は、ネットで知り合った26歳、それ以外の情報は
なぁーーんにも、知らない。ただ、わりと美人だったかな
その女も100万円、ゆすられていて、合計200万円の不倫代償だった

取引日がやってきた。200万円準備した事を女に伝え、女をパチンコ店へ呼び出す
女に金をチラリと見せてガムテープでぐるぐる巻きにして渡す
そして女を取引場所に向かわせた
実は、200万円の内198枚はただの紙切れで中身にはＧＰＳが仕込んである
ＧＰＳの行き先が犯人の居場所ということなのだが、
金はニセなので中身を見られる前に犯人を突き止めなければならない

女が取引場所の、●●ン下田のシアターの駐車場に到着する。
車混みで監視するには厄介な指定場所である。約束の時間に女の車の脇に男が近づいてきて
窓越しに金を渡す【証拠激写】。その男は小走りに店内へ消えていってしまった

その頃、女から依頼人へ電話が鳴る
【お金渡したから・・・帰るね】と、女性の車輌が動き出す
男が手にしたＧＰＳが元気に作動したまま店内の地図を示す
車輌に乗りこんだのであろう、ＧＰＳは店舗から移動をはじめ八戸方面へと移動する
私は【まだ開けるなよ・・】と願いながら追跡をする
10分後、ＧＰＳが北バイパスのモシモシピットへ停滞した
数分後には私と調査員の車輌も到着する

おっとっとーー・・
そう、女の車とＧＰＳを積んだ男の車輌が並んでいた。車輌をふさぐ
依頼人と一緒に車輌へ近づくと観念した様子の女が男の助手席に乗りこんでいた

事情を聞くが、しばらく無言。【警察】という言葉を機に、やっと事情を話し出す
実は、この2人は夫婦であった。結婚2年目。どちらも再婚30歳、無職のパチンカー
つまり、【つつもたせ稼業】だったことが判明
妻に不倫をさせその相手から金をゆする。以前に2回成功していたらしい
文句なしの詐欺師である
嫉妬気味だったが、事前に行き先を知っていたから、探偵以上の写真を撮影できていたのだ
依頼人は家庭がある。事を大きくしたくないので探偵料●●万円を美人局夫婦に払わせて
この日、和解することとなった。が、この夫婦、いまはどうしているのでしょうかね・・・。